8月27日(土)、岐阜市の古い町並みが残る川原町地区で、小さな空き家の改修計画の発表会が行われます。発表するのは、京都造形芸術大学・通信制大学院で木造建築を学ぶ4人の学生さんたちです。大学院なので、学生さんといってもプロの方もおられます。
この企画、実は私も「施主」として関わっています。春先に4人の学生さんたちの前で、私たち家族が住まいに求める条件をいろいろお話ししました。たとえば・・・
・家族3人で暮らしたい
・夫は自宅で竹細工をするスペースがほしい
・妻は自宅で漆教室を開きたい
・・・などなど。学生さんたちはこの条件に基づき、空き家の改修計画を立ててくれました。そしてその空き家を会場に、発表会が行われるのです。
指導しているのは、森林文化アカデミーの客員教授でもある三澤文子先生です。リアリティある教育に力を入れておられて、家ひとつ設計させるにも、材料が育つ山へ学生を連れて行ったり、実際の敷地を測量させたりします。今回は、私たち家族がたまたま新しい住まいを考えていたため「施主」として声がかかり、ご協力させていただくことになったというわけです。現存する空き家の大家さんに許可をいただき、学生のみなさんに測量や聞き取りをしてもらいました。
聞き取りで浮かび上がってきたのは、こうした町家を維持するのも大変だということです。岐阜市から町並み保存のための少額の補助はあるものの、大半はそこに住む住民のみなさんの努力で古い町並みが保たれています。ただし所有者が手を入れられず、空き家として朽ちていったり、取り壊して駐車場になってしまう例も多数見受けられます。
そこで三澤先生は、 学生の発表会と同時に、「町家活生」を考えるミニ・シンポジウムも企画されました。3人の先生方が、町家の耐震性を高めたり、寒さを改善する方法などについて講演します。
大学の一授業をここまで社会的に意味あるものに高める三澤先生の力には、いつも感心させられます。
チラシはこちらからダウンロードできます。http://goo.gl/1iI8s