18 April 2007

生木に触れる/ introduction of green woodwork



1年生向け授業の第2弾は、生木を使った木工です。
これまで各地で実施して好評だった「すりこぎとすり鉢づくり」のプログラムを、授業にも取り入れました。

電動の旋盤ですり鉢を、人力の旋盤ですりこぎを作り、スパイスをすってスパイスティーを飲む、というものです。
どちらも、生木を使って作ります。


木工を学ぶ学校には職業訓練校や芸術大学などがありますが、伐ったばかりの生木を使う学校は、アカデミー以外にほとんどないはず。反りや縮みを防ぐため、家具づくりには、じゅうぶん乾燥させた材を用いる、というのが定説だからです。

ですが、生木に触れることのメリットは実にたくさんあります。

生の木は加工するとどんどん乾き、縮んでくるので、木がどう動くのか、直感的に理解できます。
人力の道具を使うのも、それぞれの材の固さやきめの細かさなど、木の個性を体で感じるのに役立ちます。
生の木が縮む特性を逆に利用して、乾けば乾くほど締まり、丈夫になる椅子をつくることもできるのです。


そんな難しい理屈もありますが、いちばんのメリットはやってて楽しい、ということでしょうね。作り手が楽しんでいれば、できたものを使う人だってきっと楽しくなるはず。
昼休みには、ほかの研究会の学生たちも人力の道具に群がって、かわるがわる生木を削って遊んでいました。
屋外でやる木工っていいなぁ。気持ちよかったです。


1日の終わりには8人それぞれにすりこぎとすり鉢を完成させ、みんなでおいしいスパイスティーをいただきました♪